「歯科口腔外科と聞くと、親知らずを抜くところというイメージがある」「普通の歯医者さんとは何が違うの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。 歯科口腔外科は、親知らずの抜歯だけでなく、口内炎やお口の中のできもの、顎関節症、転倒によるけが、子どもの過剰歯や小帯の問題など、幅広い症状を診療する分野です。症状によっては、一般歯科で対応できる場合もあれば、専門的な検査や治療が必要になる場合もあります。 この記事では、歯科口腔外科で行われる代表的な診療内容を8つのテーマに分けて解説します。どのような症状で相談できるのか、どんな検査や治療が行われるのか、受診先を選ぶ際のポイントまで、わかりやすく紹介します。
小児歯科の情報をSNSでも発信中!
歯並び・虫歯予防・子育てに役立つ情報をお届けします
1. 歯科口腔外科とは?一般歯科との違いと診療範囲
歯科口腔外科は、歯や歯ぐきだけでなく、舌、頬の内側、唇、顎の骨、顎関節など、お口とその周囲に生じる病気やけがを診療する分野です。一般歯科と共通する部分もありますが、外科的な処置や専門的な検査を必要とする症状も対象にしている点が特徴です。 一般歯科では、虫歯の治療、歯周病の管理、詰め物や被せ物の治療、入れ歯、定期検診など、歯や歯ぐきの健康を維持する診療が中心になります。一方、歯科口腔外科では、歯だけでは説明できない腫れや痛み、お口の中のできもの、顎の異常、外傷なども診察します。 例えば、次のような症状が対象になります。
これらの症状すべてに手術が必要というわけではありません。診察や経過観察、薬による治療、生活習慣の調整などで対応することもあります。 歯科口腔外科という名称から、手術を専門に行う診療科だと思われがちですが、実際には病気の原因を調べ、適切な治療方針を決めることも重要な役割です。 また、歯科口腔外科の診療範囲には、唾液腺の病気、口腔粘膜疾患、顎の骨の炎症、良性・悪性腫瘍なども含まれます。症状によっては耳鼻咽喉科、形成外科、小児科など、ほかの診療科と連携する場合もあります。 一般の歯科医院でも、親知らずの抜歯や簡単な外科処置、口腔粘膜の診察を行っているところがあります。ただし、すべての歯科医院が同じ設備や診療体制を備えているわけではありません。 例えば、神経に近い親知らずの抜歯、顎の骨に大きな病変がある場合、全身疾患に配慮した手術などでは、病院の歯科口腔外科へ紹介されることがあります。 大切なのは、一般歯科と歯科口腔外科のどちらが優れているかではなく、症状に合った診療を受けることです。 お口の中に気になる変化があっても、患者さん自身で原因を判断するのは難しいものです。歯の痛みだと思っていても、顎関節や粘膜の問題が関係している場合があります。 日本口腔外科学会も、歯科口腔外科が扱う疾患として、歯や顎の炎症、外傷、口腔粘膜疾患、腫瘍、顎関節疾患など幅広い分野を挙げています。 詳しい違いは関連記事「<mention-page url="https://app.notion.com/p/40e5e6b10543814480c7df5fa0a213a2"/>」も参考にしてください。まずはかかりつけの歯科医院に相談し、必要に応じて専門的な医療機関を紹介してもらうことも、適切な受診方法の一つです。
- 親知らずが腫れたり、痛んだりする
- 舌や頬の内側にできものがある
- 口内炎がなかなか治らない
- 顎を動かすと痛みがある
- 転倒して歯や唇を傷つけた
- 顎の骨の中に嚢胞が見つかった
- 子どもの過剰歯や小帯の異常が気になる
- お口の粘膜に白色や赤色の変化がある
2. 親知らずの抜歯|歯科口腔外科で行う代表的な治療
歯科口腔外科の代表的な診療として知られているのが、親知らずの抜歯です。親知らずは、一般的に永久歯の中で最後に生えてくる奥歯で、第三大臼歯とも呼ばれます。 親知らずには、まっすぐ生えてくるものだけでなく、横向きになっていたり、歯ぐきや顎の骨の中に埋まっていたりするものがあります。このような歯は、通常の抜歯より複雑な処置が必要になる場合があります。 ただし、親知らずがあるからといって、必ず抜歯するわけではありません。 例えば、上下の歯が適切に噛み合っている、十分に清掃できる、周囲に炎症がないといった場合には、経過観察を選ぶこともあります。 一方、次のような状態では抜歯を検討することがあります。
親知らずの周囲に炎症が起こる病気を、智歯周囲炎といいます。歯ぐきの腫れや痛み、口が開きにくい症状などが出ることがあります。 炎症が強い場合には、まず洗浄や薬による治療などで症状を落ち着かせ、その後に抜歯を検討することがあります。 抜歯前には、レントゲン検査で歯の向きや根の形、周囲の骨の状態を確認します。下顎の親知らずでは、下唇や顎の感覚に関係する神経との位置関係が重要です。 レントゲンだけでは十分に判断できない場合には、歯科用CTを使用して三次元的に確認することがあります。 横向きに埋まった親知らずでは、局所麻酔を行い、必要に応じて歯ぐきを開き、周囲の骨を一部削ったり、歯を分割したりして取り出します。 処置後には、腫れや痛み、出血、口が開きにくい症状などが起こることがあります。通常は時間とともに改善しますが、下顎の親知らずでは、まれに神経の障害によるしびれが生じる可能性もあります。 また、抜歯後の穴に血餅が十分に維持されず、強い痛みが続くドライソケットという状態になることもあります。 そのため、抜歯後は強いうがいを避けるなど、歯科医師から説明された注意事項を守ることが大切です。 親知らずの抜歯は、一般歯科で行える場合もあります。しかし、深く埋まっている歯や神経に近い歯、全身疾患への配慮が必要な場合には、病院の歯科口腔外科で対応することがあります。 抜歯の必要性と難易度は、年齢や症状、歯の位置などによって異なります。親知らずが気になる場合は、痛みが出る前でも一度相談しておくとよいでしょう。
- 親知らずの周囲で炎症を繰り返す
- 隣の歯に虫歯や歯周組織の問題が生じている
- 親知らず自体が虫歯になっている
- 歯が斜めに生えて清掃しにくい
- 顎の骨の中に嚢胞などができている
- 矯正治療などに関連して抜歯が必要と判断される
3. 口内炎・できもの・粘液嚢胞など口の粘膜の病気
歯科口腔外科では、歯や顎だけでなく、お口の中の粘膜に生じる病気も診療します。舌、頬の内側、唇、歯ぐき、上あごなどにできる口内炎やしこり、色の変化などが対象になります。 口内炎は身近な症状ですが、その原因は一つではありません。一般的なアフタ性口内炎のほか、歯で粘膜を傷つけたことによる外傷性の潰瘍、感染症、免疫に関係する病気などでも似た症状が現れます。 多くの口内炎は比較的短期間で改善しますが、すべてを同じように考えることはできません。 例えば、同じ場所に繰り返しできる口内炎では、歯の尖った部分や詰め物が粘膜に当たっている可能性があります。この場合、薬だけではなく、刺激の原因を取り除くことが必要になることもあります。 また、唇の内側や舌の裏側などにできる、やわらかく膨らんだできものとして、粘液嚢胞があります。 粘液嚢胞は、唾液が流れる管の損傷などによって、唾液が周囲の組織にたまることで生じることがあります。 小さくなったり大きくなったりする場合もありますが、見た目だけで確定診断することはできません。 症状や大きさ、発生した場所などを確認し、経過観察や外科的な処置を検討します。自分でつぶしたり、針で穴を開けたりすると、出血や感染を起こす可能性があるため避けましょう。 歯科口腔外科では、そのほかにも線維腫などの良性のできもの、白板症、口腔扁平苔癬、口腔カンジダ症などを診察することがあります。 白板症は、粘膜に白い変化が生じる病気の一つで、状態によっては慎重な経過観察や組織検査が必要になります。 一方、白い病変がすべて白板症というわけではありません。感染症や慢性的な刺激などによる変化もあるため、原因を調べることが重要です。 特に注意したいのは、なかなか治らない口内炎や、徐々に大きくなるしこりです。 口腔がんなどの病気でも、初期には強い痛みがない場合があります。痛くないから問題ないと判断することはできません。 口内炎や傷が2週間程度たっても改善しない場合には、歯科口腔外科などで診察を受けることが大切です。 ただし、急速に大きくなるしこりや、出血、飲み込みにくさなどがある場合は、2週間を待つ必要はありません。 診察では、病変の形、大きさ、色、硬さ、周囲の組織との関係などを確認します。必要に応じて、病変の一部を採取して顕微鏡で調べる病理組織検査を行う場合もあります。 お口の中のできものは、見た目だけで良性か悪性かを判断できるものではありません。小さな変化であっても、気になる状態が続く場合には専門的な診察を受けましょう。
4. 顎関節症・顎の痛み・口が開かない症状への対応
顎を動かすと痛い、口を大きく開けられない、顎の関節から音がするといった症状も、歯科口腔外科で相談できる内容の一つです。 こうした症状の原因として知られているのが顎関節症です。顎関節症は、顎の関節や周囲の筋肉に問題が生じ、痛みや動かしにくさなどが現れる状態です。 顎関節は耳の前あたりにあり、食事や会話、あくびなど、日常生活のさまざまな動作に関わっています。 顎関節症では、次のような症状がみられることがあります。
ただし、関節から音がするだけで痛みや開口障害がない場合には、必ずしも治療が必要とは限りません。 顎関節症の発症には、歯の接触癖、食いしばり、長時間の同じ姿勢、筋肉への負担、精神的な緊張など、複数の要因が関係すると考えられています。 一つの原因だけで説明できるとは限らないため、生活習慣や症状が出る場面を確認することが大切です。 診察では、口をどの程度開けられるか、開閉時に顎がどのように動くか、関節や筋肉に痛みがあるかなどを調べます。 必要に応じてレントゲンやCT、MRIなどの画像検査が検討されます。MRIは、顎関節の内部にある関節円板などの軟組織を詳しく確認する際に役立ちます。 治療では、まず顎への負担を減らすことが重視されます。 例えば、硬い食品を無理に噛まない、大きく口を開けすぎない、上下の歯を必要以上に接触させないといった生活上の工夫があります。 状態によっては、運動療法、薬物療法、マウスピースを用いた治療などが行われます。 なお、顎関節症の治療として、安易に歯を削って噛み合わせを変えることは推奨されません。まずは診断を行い、体への負担が少ない方法から検討することが一般的です。 また、口が開かない原因は顎関節症だけではありません。親知らず周囲の強い炎症、外傷、感染症などでも開口障害が起こることがあります。 特に、発熱や顔の腫れを伴う場合、急に口が開かなくなった場合には、早めの診察が必要です。 顎の症状を長期間我慢すると、食事や会話にも影響することがあります。痛みが続いたり、日常生活に支障が出たりしている場合には、歯科医院や歯科口腔外科に相談しましょう。
- 口を開けると耳の前が痛む
- 硬い食べ物を噛むと顎が疲れる
- 口を開け閉めすると音がする
- 以前より口が開きにくくなった
- 顎の周囲の筋肉がこわばる
- 朝起きると顎がだるい
5. 転倒や事故による歯・唇・顎のけがと外傷治療
歯科口腔外科では、転倒や交通事故、スポーツ中の接触などによって生じた、歯やお口の周囲のけがも診療します。 特に子どもは、歩き始めた時期や活発に遊ぶ年齢になると、転んで口元をぶつけることがあります。唇を切ったり、前歯を強く打ったりするけがは、決して珍しいものではありません。 お口のけがには、さまざまな種類があります。 例えば、歯が欠ける、歯がぐらつく、歯の位置がずれる、歯が完全に抜ける、唇や舌が切れる、顎の骨が折れるといった状態です。 歯を強く打った場合、見た目に大きな変化がなくても、歯の根や周囲の組織が損傷している可能性があります。 そのため、出血や痛みが少なくても、歯が動く、噛むと痛む、歯の位置が変わったといった場合には、歯科医院で確認してもらうことが大切です。 永久歯が完全に抜けてしまった場合には、特に迅速な対応が重要です。 抜けた歯の根の部分をなるべく触らず、歯の頭の部分を持つようにします。汚れがある場合でも、歯の根をこすって洗ってはいけません。 歯の保存には専用の保存液や牛乳などが利用されることがあります。乾燥させないようにして、速やかに歯科医療機関を受診してください。適切な条件下で早く対応できるほど、歯を残せる可能性が高くなります。 ただし、乳歯が完全に抜けた場合には、自分で元の位置に戻してはいけません。 下にある永久歯の芽を傷つける可能性があるためです。 乳歯か永久歯か判断できない場合も、無理に戻さず、速やかに歯科医師へ相談しましょう。 唇や舌を切った場合には、傷の深さや出血の程度によって、縫合が必要になることがあります。 また、顎を強く打った後に噛み合わせが変わった、口を動かしにくい、顎が変形しているといった場合には、顎の骨折なども考えられます。 診察では、外傷の状態を確認し、必要に応じてレントゲンやCTなどで骨や歯の状態を調べます。 重度の外傷では、病院の歯科口腔外科や救急診療科など、複数の診療科で連携して治療する場合があります。 特に、意識障害、呼吸困難、止まらない大量出血、頭部を強く打った後の異常などがある場合は、歯科受診よりも救急対応を優先する必要があります。 歯の外傷は、その場で問題がなさそうに見えても、後から変色や歯の神経の異常が現れることがあります。そのため、治療後も一定期間の経過観察が重要です。 転倒や事故の際は、見える傷だけで判断せず、歯や顎への影響も確認するようにしましょう。
6. 子どもの歯科口腔外科|上唇小帯・舌小帯・過剰歯など
歯科口腔外科というと大人の診療をイメージする方もいますが、子どもにも外科的な診察や治療が必要になる場合があります。 小児歯科では、虫歯予防や歯並びの管理だけでなく、お口の成長や発達に関係するさまざまな問題を確認します。その中には、歯科口腔外科の診療と重なるものもあります。 代表的なものとして、上唇小帯や舌小帯の問題、過剰歯、歯の萌出異常、口腔内のできものなどが挙げられます。 上唇小帯は、上唇の内側と歯ぐきをつなぐひだ状の組織です。小さな子どもでは、上の前歯の近くまで付着していることがあります。 上唇小帯の位置が低いこと自体は、必ずしも異常ではありません。成長とともに付着位置の見え方が変化する場合もあります。 しかし、歯磨きの妨げになっている、上の前歯の間に影響している可能性があるなどの場合には、状態を確認する必要があります。 上唇小帯を切除するかどうかは、年齢、歯の生え方、機能への影響などを総合的に考えて判断します。見た目だけで早期の手術が必要になるわけではありません。 舌小帯は、舌の裏側にあるひだ状の組織です。舌の動きが制限されている場合には、舌小帯短縮症などが考えられます。 ただし、舌小帯が短く見えることと、実際に機能的な問題があることは同じではありません。 授乳、食事、舌の運動、発音などへの影響を確認し、必要に応じて経過観察や機能面の支援、外科的処置を検討します。 特に、発音の問題がすべて舌小帯によって起こるわけではないため、手術によって必ず改善するとは限りません。 また、過剰歯も小児歯科口腔外科で扱われる代表的な問題です。 過剰歯とは、通常の本数より多く存在する歯で、特に上の前歯の間付近にみられることがあります。 過剰歯が原因で永久歯が生えてこない、前歯の位置がずれる、歯並びに影響するといった場合には、抜歯を検討することがあります。 一方、周囲の歯に影響が少なく、すぐに処置する必要がない場合には、経過観察を行うこともあります。 そのほか、子どもの唇や舌にできる粘液嚢胞、転倒による歯の外傷、顎の骨の病変なども診療対象になります。 子どもの外科処置では、病気の状態だけでなく、年齢や理解度、恐怖心、協力度なども考慮することが大切です。 安全に処置を行うことが難しい場合や、専門的な管理が必要な場合には、病院の歯科口腔外科へ紹介されることもあります。 子どものお口の異常は、成長によって変化するものと、早めの対応が望ましいものがあります。必要以上に心配するのではなく、小児歯科で定期的に確認し、適切な時期に対応することが重要です。
7. 歯科口腔外科ではどんな検査・治療をする?診察の流れ
歯科口腔外科を初めて受診する際、「すぐに手術をするのではないか」「どのような検査を受けるのだろう」と不安を感じる方もいるかもしれません。 しかし、歯科口腔外科を受診したからといって、必ず外科処置を行うわけではありません。まずは症状を確認し、必要な検査を行ったうえで、治療方針を決めます。 一般的な診察では、最初に問診を行います。 いつから症状があるのか、痛みや腫れはあるか、症状が変化しているかなどを確認します。過去の治療歴や、現在飲んでいる薬、全身の病気についても重要な情報になります。 例えば、血液を固まりにくくする薬を服用している場合には、抜歯などの処置に際して出血への配慮が必要になります。 また、骨粗しょう症の治療薬など、一部の薬では顎の骨に関係する副作用への注意が必要になる場合もあります。 そのため、お薬手帳や医療機関からの紹介状がある場合には、受診時に持参するとよいでしょう。 問診の後には、お口の中や顎の状態を確認します。 歯や歯ぐきだけでなく、舌、頬の粘膜、口底、唇などを観察することがあります。必要に応じて、しこりの硬さや大きさ、顎の動きなども確認します。 画像検査としては、レントゲン検査がよく用いられます。親知らずの位置や顎の骨の状態、歯の根の周囲にある病変などを確認する際に役立ちます。 より詳しい立体的な情報が必要な場合には、CT検査を行うことがあります。顎関節の内部や軟組織の状態を調べる場合には、MRIが検討されることもあります。 また、粘膜のできものや、原因がはっきりしない病変では、組織の一部を採取して病理検査を行う場合があります。 検査後は、結果を踏まえて治療方針を検討します。 小さな病変では経過観察を行うこともありますし、炎症がある場合には薬物療法や局所的な処置を行うこともあります。 一方、親知らずの抜歯、嚢胞の摘出、粘膜のできものの切除など、外科処置が必要になる場合もあります。 処置の内容によっては、局所麻酔だけで対応できることもあれば、鎮静法や全身麻酔を検討することもあります。 全身麻酔を伴う治療や入院が必要な手術については、対応可能な医療機関で行われます。 手術が必要な場合には、処置の目的や方法、考えられるリスク、術後の経過について説明を受けます。 不安なことがあれば、処置前に質問しておくことが大切です。 歯科口腔外科の診療では、検査によって原因を明らかにし、必要な治療を適切な時期に行うことが重要です。手術を受けるかどうかを判断するための相談も、診療の大切な役割といえます。
8. 歯科口腔外科を受診する目安と病院選びのポイント
お口の中に気になる症状があっても、一般歯科と歯科口腔外科のどちらを受診すればよいのか、迷うことがあります。 基本的には、虫歯や歯周病などの一般的な歯科疾患では、かかりつけの歯科医院に相談することができます。 一方、お口の中のできものや顎の異常、難しい抜歯など、専門的な診察が必要と考えられる場合には、歯科口腔外科が選択肢になります。 ただし、患者さん自身が受診先を正確に判断する必要はありません。 一般歯科でも初期診察を行い、必要に応じて専門的な医療機関を紹介できる場合があります。 例えば、親知らずが痛い場合には、一般歯科で診察を受け、抜歯の難易度によって歯科口腔外科を紹介してもらう方法があります。 また、お口の中にできものがある場合には、粘膜の診察を行い、病理検査などが必要と判断されれば、専門施設への紹介を検討します。 受診を考えたい症状には、次のようなものがあります。
これらの症状は、すべてが重い病気を意味するわけではありません。しかし、原因を確認し、必要な治療を検討することが大切です。 特に、顔や顎の腫れが急速に広がる、発熱を伴って強く腫れる、飲み込みにくい、口がほとんど開かないといった場合には、感染症が進行している可能性があります。 呼吸が苦しい、唾液も飲み込めない、首まで腫れているなどの症状がある場合は、緊急性が高いため、速やかに救急医療機関を受診してください。 病院の歯科口腔外科を受診する際には、紹介状が必要な場合があります。 紹介状なしでも受診できる医療機関がありますが、紹介状がない場合には、通常の医療費とは別に選定療養費が必要になることがあります。 そのため、受診前に医療機関のホームページなどで、診療内容、予約方法、紹介状の必要性を確認しておくと安心です。 また、歯科口腔外科を標榜している医療機関でも、対応する症状や検査設備、手術体制は異なります。 親知らずの抜歯を中心に行う施設もあれば、口腔がんや顎の骨折など、より専門的な治療に対応する病院もあります。 自分の症状に合った医療機関を選ぶためには、かかりつけの歯科医師に相談し、必要に応じて紹介してもらうことも有効です。 受診先で迷う場合には関連記事「<mention-page url="https://app.notion.com/p/40e5e6b105438107acd5ee45f02cd170"/>」も参考になります。 歯科口腔外科は、親知らずだけを治療する診療科ではありません。お口の中や顎に生じるさまざまな問題を診察し、必要な治療につなげる役割があります。 小さな症状であっても、長く続く場合や日常生活に影響が出ている場合には、自己判断で放置せず、歯科医療機関で相談することをおすすめします。
- 親知らずの周囲で痛みや腫れを繰り返している
- 口内炎や粘膜の傷が2週間程度たっても改善しない
- 舌や歯ぐきにしこりやできものがある
- 顎が痛い、または口が開きにくい
- 転倒して歯や唇を傷つけた
- 顎の骨に病変があると指摘された
- 子どもの過剰歯や小帯の問題が気になる

コメント