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フッ素へのこだわり

当院のフッ素塗布は2種類の方法を取り入れています。(選択が可能です。)

1:簡易型のフッ素塗布(多くの医院で行われています)
2:PMTC + フッ素塗布

フッ素塗布の考え方は、歯面の汚れを取り除き歯を1分間フッ素で浸す方法(フッ素で濡れた状態を維持)が基本的な考え方です。
そのため2番目の方法のPMTC+フッ素塗布を推奨しますが、2番目の方法は多くの行程を含むため、低年齢児を含め長時間の処置に耐えられない方や、とりあえずフッ素を塗りたいと考えている方向けに1番目の簡易型のフッ素塗布をお勧めしています。

1:簡易型のフッ素塗布

一般的な歯科医院で多くやられている方法です。当院で使用するフッ素材は家庭用のホームジェルではなく、医療用の歯科医院で有資格者(歯科医師・歯科衛生士)のみが使用できるフッ素材を使用しています。

〇使用材料

写真に写っているのは簡易型で使用する泡状のフッ素と歯ブラシ、フッ素剤を出して受け皿として使用するリングです。写真に写っている歯ブラシとリングは131度での滅菌器による滅菌が出来ないため全て新品で使い捨てとしています。(消毒などでは感染性の菌は除去できないため使い捨てとなります。)
(歯ブラシは個装にパックされており、歯ブラシの毛先がくすんだ白色ではなく半透明の輝きと艶があるのが新品の特徴です。)

〇塗布方法

・歯ブラシで簡単に汚れを除去します。
・泡状のフッ素をリングに入れて、リングから歯ブラシでフッ素を塗布します。
※味とかに敏感の方は、液体のフッ素材を使用する場合があります。

2:PMTC + フッ素塗布

本格的な処置となり料理でいう料理の”さしすせそ”に添った処置方法となり自費(2,000円税込)となります。

〇使用材料

使用する道具がかなり増えています。フッ素材も使う部位により2種類のフッ素材を使用していきます。使い捨てのフロス(赤紫色の糸ようじ)を使用して歯と歯の間にフッ素を押し込んでいきます。黄色い使い捨てのトレーは、泡状のフッ素を入れて、1分間歯をフッ素浸けにするために用います。

当然ですが、131度で滅菌したハンドピースに取り付ける、歯を磨くときに使用するブラシも当然使い捨てとなります。かたちじょう無理矢理滅菌することは可能ですが、毛先が溶けて変形してしまい、歯を傷つけるだけでなく汚れを落とす能力が低下します。そのため当院では歯ブラシを含めたブラシ類は全て新品を使用し使い捨てとなります。新品は毛を見ると半透明で輝きがあり艶があるのが特徴です。

〇塗布方法

・ハンドピースにブラシを取り付け、歯の着色ならびに汚れを落とします。(通常研磨)
・ハンドピースの先端をブラシからラバー状のカップに変え、仕上げ用の半透明のペースト状の研磨剤を使用して表面を滑沢に磨きます。(仕上げ研磨)
・フロスを使用しペースト状のフッ素を奥歯を中心に歯と歯の間にフッ素剤を押し込み、全体の歯にも歯ブラシを使用して塗布した後、拭き取ります。
・年齢にあったサイズのトレーを使用して泡状のフッ素を使用して、歯を上の歯を1分間、下の歯を1分間、合計2分間、歯をフッ素浸けにします。

その他

1:簡易型のフッ素塗布 ならびに 2:PMTC+フッ素塗布 後は30分間飲食は出来なくなります。口が気持ち悪いケースなどはティシュ等にツバを出したり歯を拭く程度は問題ありません。

余談ですが、フッ素塗布は30分で90%が吸収され、100%となると2時間かかると言われています。(たしか10分で60%)そのため効率が良い30分を目安が一般的となっています。当院も30分を推奨しています。

注:今回はフッ素に関しての当院での内容を載せました。医院の方針や目的によって使用する機材や材料ならびに方法は異なります。
注:過去の論文で正しい塗布方法の元では使用する塗布方法による効果の差は認められなかったという報告があります。正しい塗布方法での話です。言葉が一人歩きしているケースもあります。
追:当院では目立たない地味な部分でも衛生面に気をつけて対応しています。不明な点はお問い合わせください。